ヘアメイクアーティスト 鳳瀧 妃麗さん (上田市 59歳)
演出家の求めに限りなく近づける
「鳳瀧妃麗」はヘアメイクアーティストとしての名前。本名は竹内志織さん。上田市常田で3代続く竹内美容院のオーナーです。これまでの30年間に、上田と東京を行き来しながら延べ200を超える舞台、芝居で演者のヘアメイクを担当。今月13日に上田市で開かれるオペラ公演「椿姫ーラ・トラヴィアータ」でも、華麗な舞台を支えます。
短大在学中に専門学校にも通い、美容師の資格を取得。先生の勧めでテレビ番組のヘアメイクを担当する仕事に就きました。子育て中には舞台化粧の研究所で勉強、テレビでの経歴が見込まれて、演劇や音楽といった舞台でも仕事をしてみないかと声がかかりました。
舞台の仕事をこなしながら、今度はエステティシャンとしての国際ライセンスを取得。常に「次のステップ」のための努力を惜しまず、仕事の幅を広げて、衣裳、着付も含めてさまざまな役割を高度にこなせる揺るぎない存在になりました。
舞台でのメイクは、強い照明に負けないことが基本。顔の陰影ができるようにハイライトとシャドーを使って彫りが深く見えるようにしたり、強い光に照らされても色が飛ばない青、赤、黒、白の4色を使って魅力的に見せたりします。そのための技の引き出しをたくさん持つだけに、出演者や演出家にとってはとても頼れる存在。「きれいな顔にして終わりではなく、演出家が求めているものに限りなく近づけていくのが私の仕事。できることは何でもやります」
今回の舞台では長女の氣賀澤維利子さんがナレーションを、次女のジュメイラさんがダンサーとして出演。ジュメイラさんの子どもの虹菜さんも天使役で出演、一家で舞台を盛り立てます。
「椿姫」は13日(日)午後4時半、信州国際音楽村ホールこだまで開演します。
〈問〉八方さん☎090・5347・4268
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