上田紬で「振袖ファッションショー」を企画
- weekly-ueda
- 2024年5月18日
- 読了時間: 2分
小岩井紬工房(上田市上塩尻)3代目 小岩井良馬さん
上田紬の魅力を、若い世代にもっと
真田家発祥と言われ、約400年の伝統がある上田紬は、縞や格子の織で丈夫なことが特徴です。その伝統を守る小岩井紬工房は、今も手織りにこだわり、機械ではできない優しい風合いの着物を生み出し続けています。

元は、蚕種製造などの蚕糸業を営んできた家で、祖母が機織りを始め、戦後に工房を創業しました。3代目の良馬さんは、大学卒業後にドイツで生活。欧州のさまざまな文化に触れました。その経験から日本の文化、中でも家業の上田紬の素晴らしさに改めて気づき、「大切な伝統を残したい」と、2004年に帰国して紬作りの道へ。16年には伝統工芸士の認定を受けました。
手織りともに、大切にしているのが「この地域だからできるもの」であること。欧州での生活で自分自身を見つめ直した良馬さん「らしさ」の表れでもあります。その代表的な仕事は「りんご染め」。草木染めの染料を、上田地域特産のリンゴの木から取ることで、自然な風合いの色目となり、絹の光沢を際立たせます。
職人として良質の製品を作り出す一方で、地域が誇るべき上田紬をもっと多くの人に親しんでもらうために、「キモノマルシェ」などイベント企画やSNSを活用した情報発信(動画「着物警察」は必見です)にも、力を入れています。
6月1日(土)午後5時半にはサントミューゼ小ホールで「上田紬ファッションショー~F~」を企画。メインとなる振袖10点は、人気メーカーとコラボして、花織りやグラデーションを生かしたデザインです。このショーを通して、上田紬も晴れの舞台に着る振袖の選択肢の一つにしてほしい、と提案します。
ショーの入場券は一般2000円で販売しています。大学生以下は無料です。
〈問〉小岩井紬工房
☎0268・22・1927
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